肌の老化2 / 細胞の酸化
2つ目の要因は「細胞の酸化(フリーラジカル)」です。
切ったリンゴをそのままにしておくと、すぐに切り口が茶色く変色しやがて腐ったり、金属が変色してしまったりする原因は空気に触れることにより起こる酸化にありますが、この酸化は人間の体内でも起こります。
私たちの体内に取り込まれた酸素が赤血球により細胞へと運ばれ、脂肪や糖分を燃やしてエネルギーを発生させるのに消費された酸素の2%が活性酸素になりますが、私たちの体はこれに対抗するスカベンジャー(抗酸化物質)という防衛機能が働いてくれるので身体は安全に守られてます。
この頼もしいスカベンジャーも25歳をピークに40歳を過ぎたころには半分ほどになり、そして追い討ちをかけるのが、過度のカロリー摂取や脂肪系食品などを摂取しすぎる食生活の乱れや運動不足、ストレスなどが抗酸化物質を減少させてしまう3大要因とされています。
また、汚染された大気や食品添加物などの化学物質、携帯電話やパソコンの電磁波など日常的に経験していることで、抗酸化物質がどんどん消費されてしまい、活性酸素の消去が間に合わなくなってしまい身体がさびてしまいます。
このフリーラジカルの悪さを鎮静化する働きのあるものがあります。
それはビタミンEです。
ビタミンEは、細胞膜や脂質に豊富に存在し、酸化されることによって、多価不飽和脂肪酸の酸化を防止する、抗酸化作用を示します。
摂取したビタミンEは、小腸で吸収されてリンパ管を通って、肝臓に運ばれます。肝臓から血中に放出されたビタミンEは、リポタンパク質によって各組織に運搬されます。
ビタミンEは生体膜に存在し、生体膜や血中リポタンパク質に多く含まれる不飽和脂肪酸が酸化しないように働いています。
ビタミンEは、植物油(コーン、大豆、サフラワー油、ひまわり油)や小麦胚芽、種実類に多く含まれ、かぼちゃ、大根の葉、にら、ほうれん草、アーモンド、ブロッコリー、ひじき、さつまいも、うなぎの蒲焼にも豊富に含まれています。
飲酒量の多い人やヘビースモーカーは、極端にビタミンEが消費されるので、意識的に取ることをお勧めします。